10年前のPCではあるが、我が家ではまだまだ現役を張っているPCであるw
正直、とてもハードな使い方(ゲームやら動画編集やら)をやらなければ、
別に10年前のPCでも何ら問題なく使えるのが、PC業界の実情w
ただしWindows11はインストール要件が厳しく、最新のCPU等を要求する為
10年も昔のPCにはインストールできないと(勝手に)思いこんでいた。
しかし、実はその要件を掻い潜ってインストール可能だと最近知った。
と、いうことで実際どれくらい動くのかを試してみたくなり今回インストール
してみた。まぁ、気に食わなければWindows10に戻せば良いだけなのでw
Windows11に必要な能力
Windows11の高いインストール要件
高い、とはいってもやここ数年以内に購入したメーカー製PCや、組み立てPCなら
多分全く問題はないだろう。CPUについてはIntel様のCore iシリーズは第8世代以降、
AMD様のRyzenならZen+以降というのが対応状況らしい。
第8世代というとCoffee Lake、モデルナンバーだと8000番台(8700とか8600等)
だと思われる。発売は2017年後半。
RyzenのZen+という世代はモデルナンバーだと2000番台。
発売は2018年後半。
それ以降のCPUであれば問題ないとされている。
細かい対応はCPUメーカーそれぞれの対応表がMS様のサイトで公開されているので
そちらでご確認の程を。
ちなみに我が家のPC達は全く世代的に非サポートプロセッサである^ω^;
また、UEFIによるセキュアブートも必須だが我が家のPC達はBIOSなので
こちらも非対応。当然ながらTPMバージョン2.0というセキュリティ機能も
もちろん無しであるw
簡潔にUEFIとBIOSとは、ファームウェアと呼ばれるマザーボード上に
搭載されているハードの基本的な制御を行うプログラム。規格の古いものが
BIOS、それを拡張した後継ファームウェアがUEFI。
まぁ、組み立てPCの方はご承知の事だろうけれどもw
ではそろそろ10年前のPCをWindows11化していこう。
下準備編:Windows11とRufusのダウンロード
Windows11のダウンロード
まず、これがないと何も始まらないWindows11のisoファイル。
これはMS様のサイトからダウンロードできる。ダウンロードページに行くと
『Windows11のディスクイメージ(ISO)をダウンロードする』という項目がある。
説明書きの下にある『ダウンロードを選択』というプルダウンメニューにて
Windows11(multi-edition ISO)を選択。その後直下の【ダウンロード】という
ボタンをクリックする。
一瞬〝要求を検証しています云々~〟という画面が表示されたあと
『製品の言語の選択』という項目が現れるので、そのプルダウンメニューから
日本語を選択する。
直下にある【確認】というボタンをクリックすると再び、要求云々画面が
表示された後、『Windows11 日本語』という項目が出現。さらに直下の
【64-bitダウンロード】をクリックするとISOのダウンロードが始まる。
記事作成時点ではダウンロードされるISOファイルは
Win11_22H2_Japanese_x64v1.iso
というファイル名のisoファイルだった。
Rufusのダウンロード
さて、このRufusというツールが、10年前のPCをWindows11化するための
重要なツールである。このツールを使ってWindows11をインストールするための
ブート用USBメモリを作成すると要件を回避することが可能になるという。
こちらはRufusの公式サイトやインプレス様の窓の杜などからダウンロード可能。
以前、古いノートPCにUbuntuをインストールする際に使ったことがある(ハズ)^ω^;
記事作成時点の現行バージョンは3.21であった。
実践編:RufusによるインストールUSBの作成
作成に必要なもの
まず、ブート(起動)可能なUSBドライブ(8GB以上)が必要となる。
自分はこれまでUSBメモリでしか、インストールUSBを作成したことは無いので
今回も8GBのUSBメモリを使用した。
外付けUSBHDD(SSD)でも作成可能な模様(やったことはないが^ω^;)だが、
気楽なのと値段が安いのでもっぱらUSBメモリで作るw
速いヤツで作ってもインターフェースが2.0だからなぁw
Rufusを起動すると左のような
画面が表示された。
【デバイス】にインストール
USB作成用のメモリが選択
されていることを確認し、
【選択】からダウンロードして
おいたWindows11のISOを
選択すると【ブートの種類】に
ファイル名が表示された。
【イメージオプション】は
標準のWindowsインストールを
選択。
【パーティション構成】及び
【ターゲットシステム】は
MBRとBIOS(またはUEFI-CSM)を
選択した。
その他の値は変更していない。
今回のPCは10年前のモノなので、パーティション構成はMBRで
ターゲットシステムはBIOSである。その辺りはインストール
対象のPCによって変わってくるので要確認である。
MBRやGPTというのは、ディスクのパーティション構成を表す。
MBRは古い規格なので、扱えるディスクの容量が最大2TBまで。
新しい規格であるGPTには容量制限が無い。
デバイスマネージャーやディスクの管理といったWindows標準の
ツールで確認できるので、一応OSがインストールされている
ドライブを確認してみると我が家のPCは間違いなくMBRだった。
まぁ、BIOSだから間違えようが無いがw
全て確認後【スタート】ボタンをクリックすると
Windows User Experienceというウィンドウが開いてくる。
そこにはCustomize Windows installation?と
表示されていることからWindowsのインストールに対する
カスタマイズ設定だとわかる。内容は以下の5つ。
▶Remove requirement for 4GB+ RAM, Secure Boot and TPM 2.0
4GB以上のRAM,セキュアブート及びTPM 2.0の要件を削除
▶Remove requirement for an online Microsoft account
マイクロソフトアカウント(オンライン)の要件を削除
▶Create a local account with username: XXXXXX
XXXXXXという名前でローカルアカウントを作成する
▶Set regional options to the same values as this user's
地域のオプションをこのユーザーと同じにする
▶Disable data collection (Skip privacy questions)
データの収集を無効にする(プライバシー関連の質問をスキップ)
自分の環境では全ての項目にチェックを入れた。
第1の項目はメモリは4GB以上搭載されているが、セキュアブート
TPM 2.0が無いので必須だし、MSアカウントはあるけどローカル
ユーザーで使いたいので第2項目もチェック。
上記からの続きでローカルユーザーを作成(第3項目)、地域も同じで
問題ないだろうからチェック(第4項目)
そしてデータ収集関連は問答無用でチェックして無効に(第5項目)
最後に【OK】ボタンをクリックすれば、USBデバイスの内容が
消去される旨の警告が出て、問題なければさらに【OK】ボタンを
クリックすればISOファイルのコピーが始まる。
それが無事に終了すれば、Windows11インストール用USBメモリ
作成終了。後はUSBメモリからPCを起動してWindows11を
インストールするのみである。
実践編:Windows11をインストール
USBメモリからPCを起動
自分はWindows11をクリーンインストールするので、USBメモリから
PCを起動してインストールを実行した。我が家の環境のように対象の
PCがWindows10で動いていればアップグレードも可能らしい。
ちなみに我が家の対象PCは電源投入後F8キーを連打していると、
ブートデバイスを選択できるので、その中からインストールUSBを
選択して起動させた。
USBデバイスから起動させる方法は、PCによって差異があるので
Google先生にお聞きする等していただく他無いだろう^ω^;
Windows11をクリーンインストール
後は、Windows10をクリーンインストールするのと同様の流れで
インストールを進めるだけである。ローカルアカウントの作成の
流れなどが回避されるため、ほぼ放置で終了した。
そして無事にWindows11が起動してきた。
少々操作してみた感想としては、10年前のPCでもメモリさえ
多めに積んでいれば基本的な動作は問題なさそうだ。
最初のログイン時に、ローカルアカウントのパスワードの変更を
求められるのに少し戸惑ったが、普通にパスワードを2回入力
すれば、処理は無事に終わったw
まとめ
10年前のPCであっても、Windows11化することは可能である。
まぁ、まだほとんど使っていないしアプリ関連などは動かない
可能性も否定できない。
が、Windows10とはあまり大きな違いは無い様子なので、
Windows10が正常に使えているPCなら問題なさそうである。
ただし、今後のWindowsアップデートなどで挙動がおかしく
なる事も考えられるし、アップデートそのものが提供されない
という可能性も考えられる。
ということで、この記事は参考程度という事にしていただき
万が一お試しになる場合は自己責任でお願いします^ω^;
トラブルや損害等について一切責任は負えませんので
その点ご承知おき願います。
次回は、Windows10をクリーンインストールしたときと同様に
Windows11の設定をいじってみたいと思う。