自分が幼かった頃は地震の予測もそう遠くない未来には可能だろうと言われていた。
それから数十年が過ぎたが予測は未だに難しいようだ。というか病気に例えればようやくその発生
原因がわかりかけているというのが現状ではないだろうか。
発生する頻度が数十年から数百年に1度なんて現象は頑張って頑張って100年生きられるかどうか
という人類が解明するのはまだまだ先だろう。今後の子孫に期待するしか無いのであるww
そんな今に生きる我々にできる抵抗は、被害を最小限に留めるべく対策を講じる事しかないのだw
NHKスペシャル 『体感 首都直下地震』より
発生する地震の想定
ドラマ内ではパラレル東京と呼ばれる仮想の東京で冬の平日午後4時4分に最大震度7の直下型地震が
発生したという前提で話が展開していく。
これは内閣府が想定する首都直下地震において最も被害が大きいとされる条件設定である。
【震源:都心南部直下】【規模:M7.3】【発生季節・時間帯:冬・夕方】【風速:8m/s】
【死者:最大23,000人】【負傷者:123,000人】【全壊家屋175,000棟】という想定
起こりうる危機的事象
通信の断絶
震災によって通信関係の断絶が発生する場合が考えられる。
先日の台風襲来で発生したように、基地局がダウンする事により広域で携帯電話やインターネットが
使用できなくなった。
これは基地局が停電によりダウンした事が原因だが、地震の場合は基地局のある建物が損壊する事も
考えられる。スマホは我々の生活に密着しすぎている為使えない状況になると混乱してしまう。
この状態で情報を得る手段はやはり携帯ラジオが一番だと考えられる。
全域停電(ブラックアウト)の可能性
2018年の北海道胆振東部地震の際に発生した全域停電が首都圏でも発生する可能性がある。
その状態になった場合、最も重要な【情報】が手に入らなくなる可能性がある。
個人で出来る対応策としては携帯ラジオを用意しておくぐらいだろうか。もちろん電源も^ω^;
住んでいる場所や、その人の持つスキルによってはソーラー発電パネルを利用した自家発電
装置を準備するなども出来ないことはないが、敷居が高いと思われる。
SNSによるデマの拡散
熊本地震の際のライオン事件のように、SNSによるデマが拡散される事が考えられる。
その事により、2次的被害が発生する場合がある。
SNSの情報はデマである場合もあるので、注意が必要である。
デマの場合は情報が全く同じなもの(写真や文言が全く同じもの)が拡散される場合が多い。
正しい情報である場合は内容は同じでも違った角度からの写真や、違う言葉で伝えるものが
複数確認される傾向にある。
どちらにせよ、SNSの情報は冷静に判断し疑問の残るものは拡散しないよう努める必要が
あるだろう。
今まで想定されていなかった新しい脅威
複数回の揺れに晒されるリスク
最近、地震発生後に【余震】という言葉は使われなくなっている。それは余震と言われると
どうしてもその前に発生した地震より小さいというイメージを抱いてしまう傾向にあるが、
熊本地震では短期間に2度震度7の地震が発生するという事態が起こった為である。
熊本地震は最初に発生した震度7から震度6弱まで3日間で7回も発生している。
次にどこかで発生する地震が同じようにならないとは限らない。たとえ耐震化されている
建物でも、複数回の強い揺れに耐えられるかどうかはわからないのである。
地震洪水というリスク
東京では地震による液状化現象で堤防が破壊され、そこに河川の水が流れ込む事により堤防が
決壊し海抜0メートル地帯に向かって洪水のように流れ込むという状況が新しく想定されている。
これまでは強烈な揺れによる堤防の決壊というリスクはあまり考慮されてこなかったが、
最近の研究ではそのリスクが高い事が判明している。
また地震そのもので決壊しなかったとしても弱体化した後の豪雨により決壊するといった
リスクも考えられる。河川が近く海抜が低い地域は対策を考えておくべきであろう。
また都心部(都市部)では地下街や地下鉄の浸水などの被害も考えられる。
地下は揺れには強いが、こういった洪水発生時には注意が必要。地下鉄は大きなトンネルなので
一部から浸水が始まると防ぎようがない。水は低い所に流れるのである。
閉じ込められる危険:関連番組『生きるスキル』より
エレベータでの閉じ込め
都心部で被災した場合エレベータに閉じ込められる事も考えられる。想定では17,000人が
閉じ込められるとされている。
エレベータ内で地震を感じたらまずは全ての階のボタンを押す。そうすれば最寄りの階で
停止するので外に出ることが可能である。最新のエレベータでは自動で最寄りの階に停止する
ものもある。
脱出はできない^ω^;
映画のようにカゴの上部が開けられるエレベータはほぼ無いそうで、閉じ込められたら
自力脱出は不可能である。まずはインターフォンを使って外部との連絡を試みるが、停電が
発生している場合連絡すら取れない場合も考えられる。
その場合、音で自分の存在を知らせるしかないが、そのためには笛のような音を出せるものを
常備しておく必要がある。ホイッスルや小型のLEDライトなどを含んだEDCキットを用意して
おくのが良いと思われる。
アウトドアを趣味としている人や、防災意識の高い方は作っている人が多いと思うのだが、
日常持ち歩く必要最低限だと思われるアイテムを小さなポーチなどに詰め込んだモノを
EDCキットと言う。
これの内容物を緊急時に対応できるモノにしておけば、簡易的な非常用キットとしても使える。
番組MCの地震学者の方は笛や小型のLEDライトは鍵に付けて持ち歩き、また携帯ラジオや
ウェットティッシュ、アルミブランケット、絆創膏、飴などを入れたポーチを持ち歩くそう。
自分もこのEDCキットを作っておきたいと考えているのだが、結局ずっと後回しになっており、
未だ作成できていない^ω^; この機会にガッツリ考えてみるかなw
ビルの損傷などで閉じ込められた場合にもそういったキットを持っていれば大変役立つだろう。
また、最近はエレベータの奥に非常用キットが備えられているものも増えているそうである。
マンションにお住まいの方は管理組合などで設置を検討してみてはいかがだろうかw
備蓄しておくべきものを考える
避難者の数は300万人
自宅以外で生活する避難者の数は3,000,000人(300万人)。2週間後には7,200,000人(720万人)に
増えると想定されている。
【避難所】は本来その地域に住む人が住宅の損傷で生活できない状況で頼る場所である。
避難所は【住宅が損壊し生活ができなくなった人の場所】と位置づけされているため、マンションなど
躯体が頑丈な建物の住民が来ることは想定されていない(マンションの住民は在宅避難が原則らしい)
避難所に行かなかれば食料や水の配給を受けられないというのは誤解であるという。
しかし、現実的には躯体は損傷がなくとも停電により水が出ない、階段の上り下りが大変という理由
などで避難所に行かざるを得ないという事もあるだろう。だからこそ日頃からの備えが必要である。
水や食料の確保(備蓄)
首都直下地震の発生時、避難者があまりにも膨大なため食料は34,000,000(3400万)食、水は
17,000,000(1700万)リットルが不足すると想定されている。主な原因は道路の損壊による輸送断絶。
だからこそ、食料や水は自分たち自身である程度は確保しておく事が重要となる。
熊本地震ではライフラインの復旧までに【電気:5日】【水道:7日】【ガス:15日】を要したと
されているので、食料や水は1週間分は確保しておきたいところである。
飲料水や食料は【日常備蓄:ローリングストック】という手段が有効とされる。
【使いながら備蓄】とも言われ、日常的によく食べるレトルト食品や缶詰、スナック菓子や
常温で保管できる野菜、ペットボトル飲料などを少し多めに買い、古いものから消費していき、
消費した分をすぐに買い足していくという備蓄方法。
忘れてはいけない意外に重要な備蓄=携帯トイレ
避難所へ行く場合はもちろんの事、在宅避難した場合でも断水によって水が流せなくなる事を想定し、
携帯トイレを備蓄しておくのは重要である。お風呂に生活用水を貯めておけばある程度は耐えられると
考えがちだが下水管が破損している場合は逆流の危険があるからだ。
被災した場合、断水などで避難所のトイレ環境が劣悪になることも考えられる。
トイレに行かずに済むように水を極力摂らない被災者の方は多いらしいが、水分が不足して脱水状態に
なると、最悪死に至るような症状を発症する場合もある。トイレは生きるために重要な場所なのだ。
全4日間の番組を見て
今の所【地震】という現象を予測したり防いだりという方法は無い。
我々人間にできる対策は地震が起こった際にいかに受ける被害を最小限に抑えるかという事だけである。
個人でやれる対策など本当に微々たる抵抗でしかないかもしれない。
台風など進路やその強さが予測できる災害に対してさえ十分な備えができていないのが人間なのだ^ω^;
目に見えない危機である地震に対してどれだけの人が真剣に考えているのだろう。
かく言う自分もこういった番組や本当の地震が無い限り、深く考えたりはしない。
どこに来るか、いつ来るかわからないが日本という国に住んでいる以上地震は来る。
そう考えて自分に可能なだけの準備はしておこう。
過去に起こった地震から学べるものは学んでいかなければ、日本人はやっていられないw
とりあえず、水のペットボトルのローリングストックから始めよう ^ω^;